しかし、昔ながらの醤油って、とても少なくなっています。
今、あなたが口にしている醤油は本当に醤油でしょうか?
(醤油の現状に関しては末尾に記しておきます。)
さて、先日ご近所の醤油仲間の醤油しぼりに
参加してきました。
しぼり師さんが手作りの槽(ふね)と奥はお湯を沸かす大鍋。

この日は早朝から万願寺に
北アルプスの天然湧水を汲みにいきました。

今回は私が仕込んだものではなく
醤油仲間が昨年仕込んだもので、しぼりに便乗させてもらいました。
ありがとう!
本来は木樽で風通しのよい涼しいところに置いて
数年熟成させるのですが、本日の醤油もろみは
温室でガンガン発酵を促し半年ほどの熟成期間で出来上がる方式で一年半を経たものです。
最初、木樽で仕込んだが隙間から漏れやむなくプラ樽に移したようです。

仕込み当初はシャブシャブだたのが
だんだんドロドロになり、この時点では固形で粘土のようです。
そこにお湯を注ぎしぼる準備をします。
この時のお湯の入れかげんはしぼり師さんの腕の見せ所!
しぼり師さんによると、10歳の息子の舌が一番正確だとか。
そして本当に、彼が最終決定を下し、しぼりに移る。

袋に注ぎ入れ、槽の底に順に積んでいく。

すると出てきた!

子どもたちも群がります。
人なめして、びっくり美味い!
我が息子は腕ごと鍋に突っ込みむさぼり飲むありさま。


更に仕込み樽もちぇっく!

しぼっただけの状態が生揚げ醤油でまだ酵母が生きています。
塩分を計測器で測定するとちょうど17度。
しぼり師Jrの舌すごいやん!
この後、保存性を高めるために
90℃に加熱します。数日置いておりを沈めて瓶詰めしたら完成!
食養生的には生の生揚げ醤油がいいので
火入れ前のを少し分けていただきました。ありがとう。
そして、同時開催イベントであるうどん大会
しぼりたての生揚げ醤油にからめると
だしいらず!めっちゃ美味しい!!
たまたま実家から私の両親が来ていて
讃岐出身の母が、安曇野の無農薬の地粉で
うどんを打ってくれました。感謝。
そして、ちょうど醤油仲間である三好一家が
雑誌「KURA」の取材中だったのでこの日の様子が紹介されるかも。
集合写真も撮っていただきました。

来年は、自然海塩うみたまで木樽に仕込んだ
こだわりの醤油をしぼります。
どんな違いがでるか楽しみだなぁ。
***(以下おまけ)********
さてさて、醤油の原材料
・大豆
・小麦
・塩
そして水です。
まず、大豆ですが
国産の丸大豆醤油の流通割合は1.7%
(大豆の自給率自体は約4%)
ほぼ輸入に頼っているので当然安い醤油?は
除草剤をバンバンかけられそれでも枯れないように改良された
遺伝子組み換え大豆を使用していることでしょう。
日本では「遺伝子組み換え食品の義務表示対象品目リスト」を
農水省のHPで確認すると
なんと「しゅう油」は表示不要となっている。
そして、81.4%は丸大豆から油分を抜き取った脱脂加工大豆です。
つまり製油時にでる油カス。
食養生で大切にしてる「一物全体食」の観点からは
醤油を使う際は大豆油も使うのがいいのかな(笑)
現状、小麦の80%以上が輸入に頼り
塩は専売制の時代に精製塩が主流に切り替わっている。
その中でコストをかけて国産小麦と自然海塩を使用している醤油なんて
探すほうが難しいぐらい少ない。
これでは、昔の醤油と今の量販されている醤油とでは
似て非なるものではないだろうか。
その他、麹の培養はどうしているか、入れ物は木樽が絶滅器具になり
熟成が自然任せから、人工管理下で短期製造する時代になった。
醤油が美味いのは大豆のタンパク質を麹菌や酵母が分解して
アミノ酸を生み出してくれるから。
この分解を塩酸で行なうような「化学醤油」が考案され
原材料に髪の毛でも使えるというすごい醤油もあった。らしい。
そして、熟成や寝かせをはぶける
新式の醸造醤油なども開発され、混ぜたり
水で薄め、化学調味料で味を足し、着色したりと・・・
また、本来の保存性を失ったため保存料などの添加物いれるなどなど。
本物ではないというJAS規格まで出来てしまう不思議な事態が起きている。
調味料はどうしても脇役になりがちです。
味付けも大事な役割ですが、口にするということは
腸から吸収され体内に入り、我々の身体の構成要素として活躍します。
微量だから関係ないのではなく
身体が必要とするミネラルは超微量でいいものが多いです。
五大栄養素の一つミネラルが豊富な調味料こそ重視したい。
まずは自然海塩にこだわった丸大豆醤油を選びたい。
さらに伝統製法で、国産無農薬の原材料だとなお好いです。
食物は血となり肉となる。